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売上増が続き利益性が改善しているクラリアント社、2017年度見通し達成に向け順調

  • 上半期の売上は、現地通貨ベースで9%増の31億3200万スイスフランに
  • 特別項目控除前EBITDAは9%の大幅増
  • 特別項目控除前EBITDA利益率は15.4%に上昇
  • 営業キャッシュフローは1億1600万スイスフラン
  • 当期純利益は20%増の1億5300万スイスフランに
  • 2017年度の見通しは変更せず
最高経営責任者ハリオルフ・コットマンは「当年上半期、クラリアントは売上の成長と利益性の一層の拡大を達成した。この好調な業績をもたらしたのは、主として触媒ビジネス分野の回復や、プラスチック&コーティングビジネス分野の事業分野細分化による継続的効果である。2017年は、上半期にキャッシュフローが一時的に縮小したものの、現地通貨ベースでの成長や、営業キャッシュフローおよび特別項目控除前のEBITDA、EBITDA利益率の改善といった目標を達成することが可能だと当社は確信している」と述べた。

2017年度上半期‐売上高が大幅増、EBITDAは引き続き改善
2017年7月27日ムッテンツ発‐スペシャルティケミカル分野の世界的リーダーの一社であるクラリアント社は本日、2017年度上半期の売上が2016年度同期の28億9,900万スイスフランに対し、31億3,200万スイスフランとなったと発表した。この数値は現地通貨ベースで9%増に相当する。売上成長の主因となったのは触媒ビジネス分野と天然資源ビジネス分野の2桁成長であった。本業による成長率は販売増に牽引されて5%となった。

売上増が顕著だったのはヨーロッパ、アジア、北米であった。売上はヨーロッパで8%増、アジアでは中国の力強い売上成長に支えられて11%増となった。北米の売上も14%増となった。中南米ではマクロ経済環境の低迷が続いていることもあり、売上は高い水準だった前年に比して3%減少した。

ケアケミカルズビジネス分野および触媒ビジネス分野では力強い成長が見られた。ケアケミカルズビジネス分野の売上はインダストリアルケアが下支えし、現地通貨ベースで8%増となった。触媒ビジネス分野の売上は、オーガニック成長率6%に支えられて11%増となった。

天然資源ビジネス分野の売上は、主として2016年の北米におけるKel-TechとX-Chemの買収に押し上げられて19%増と大幅に増加した。同分野の実質売上も、ファンクショナルミネラルの堅調な成長に牽引されて増加した。プラスチック&コーティングビジネス分野の売上は、添加剤ビジネスや中国で力強い売上拡大が続いたことから、4%増となった。

特別項目控除前EBITDAはスイスフランベースで9%増となり、前年度の4億4,400万スイスフランに対し、4億8,200万スイスフランに達した。この大幅な収益性改善の主因となったのは、触媒ビジネス分野とプラスチック&コーティングビジネス分野でのプラス成長であった。 特別項目控除前EBITDA利益率は、プラスチック&コーティングビジネス分野の事業分野細分化の効果が継続的に現実化していることや、合弁事業Süd-Chemie India Pvt Ltd.の完全統合を一因とする触媒ビジネス分野の改善を受けて、15.4%に上昇した。

当期純利益はスイスフランベースで20%増と大幅に増加し、前年度の1億2,800万スイスフランに対して、1億5,300万スイスフランとなった。この成長を下支えしたのは、特別項目控除前EBITDAの改善と借り入れコストの低下であった。

営業キャッシュフローは、高水準であった前年の2億800万スイスフランから、1億1,600万スイスフランに減少した。6月の成長動態が良好であったことや、今後数四半期にわたって好ましい需要が見込まれることから、純運転資本が増加している。これに加え、他の流動資産・負債科目における増減も、EBITDAの改善によるプラスの影響を相殺している。

純負債は2016年度末の15億4,000万スイスフランからわずかに増加し、15億8,400万スイスフランとなった。この増加は、例年上半期に見られる通常の季節的要因が反映されたものである。

2017年度第2四半期‐売上高と利益性が引き続き改善
2017年度第2四半期、売上は現地通貨ベースで8%増の15億3,000万スイスフランとなった。買収と合弁事業Süd-Chemie India Pvt Ltd.の完全統合による影響を除いた実質的売上成長は、現地通貨ベースで4%となった。この改善を牽引したのは販売高の増加であった。

地域別で売上成長を牽引したのは北米であり、現地通貨ベースで18%増となった。買収を除いた北米の売上はわずかにプラス成長となった。アジアでは、引き続き中国の力強い成長を受け、売上は現地通貨ベースで10%増となった。ヨーロッパの売上は5%増、中東・アフリカは16%増であった(現地通貨ベース)。中南米では経済環境の低迷の影響を受け、高い水準の前年に比して2%減少した。

ケアケミカルズビジネス分野の売上は取引高の増加に牽引され、現地通貨ベースで8%増となった。触媒ビジネス分野の売上は20%増と大幅に増加し、オーガニック成長率は11%であった。天然資源ビジネス分野の売上も22%の大幅増となり、オーガニック成長率は5%であった。プラスチック&コーティングビジネス分野は、横ばい成長となった顔料ビジネスを添加剤ビジネスの堅調な売上が相殺したことで、前年度が高い水準であったにもかかわらず1%増となった。

特別項目控除前EBITDAは、主として触媒ビジネス分野とプラスチック&コーティングビジネス分野が力強く寄与し、スイスフランベースで8%増の2億3,200万スイスフランとなった。この両分野は、ケアケミカルズビジネス分野と天然資源ビジネス分野の一時的な利益率低下を相殺して、なお余りあると考えられる。結果、グループ全体の特別項目控除前EBITDA利益率は、前年の15.1%から15.2%に上昇した。

2017年度の見通し‐収益性およびキャッシュフロー創出が引き続き堅調
クラリアントは、不安定な商品価格や通貨の変動、政情不安に特徴づけられる、不確実な環境が今後も継続すると予想している。また新興市場では、厳しく不安定な経済環境が継続すると見ている。また米国については緩やかな成長を見込む一方、ヨーロッパでは安定的に成長すると予想している。

2017年度についてクラリアントは、厳しい経済環境が継続する中においても、現地通貨ベースでの成長、ならびに営業キャッシュフロー、特別項目控除前のEBITDAおよびEBITDA利益率の改善を達成できると確信している。

クラリアントは、スペシャルティケミカル業界の一流企業としての地位を確立するという中期目標を据え置く。具体的には、16~19%の範囲の特別項目控除前EBITDA利益率および同業他社の平均を上回る投下資本利益率(ROIC)を達成する。

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