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クラリアント社、より価値の高いスペシャリティ企業に大きく前進

  • 2021年末までに、売上高約90億スイスフラン、EBITDA率約20%のより強力な新しいクラリアントを構築
  • クラリアントの添加剤と高付加価値マスターバッチ事業をSABICのスペシャリティ事業の一部と統合し、高性能材料ビジネス分野(仮称)(Business Area High Performance Materials)を立ち上げることを意図した取組みは、顧客に大きな利益と戦略的な優位性を提供
  • その他のプラスチックス コーティングビジネス、すなわち顔料、標準的なマスターバッチおよび医療向けスペシャリティは、2020年までに売却
  • 新生クラリアントは、スペシャリティに特化したポートフォリオから利益を確保し、さらに高収益な成長を実現するための土台を構築しながら、各事業分野においてリーディングプレイヤーになる
  • ケア・ケミカル、触媒、天然資源ビジネス分野はさらなる利益率の改善が可能な魅力的な展望
  • クラリアントは、収益性の高い成長とサステナブルな未来のために、革新的で専門的なソリューションの提供に邁進する強力なパートナーである

2018918 ムッテンツ-スペシャリティケミカルの世界的リーダーの一社であるクラリアント社は、最新の戦略と財務の見通し、および高性能材料の分野でSABIC社との重要な協業機会の合意に関する覚書に署名したことを発表した。 当グループは、魅力的な成長見通しと高価値の潜在性を、顧客が必要とする製品やソリューションに生かし提供することで、さらに強固な企業へと拡大していくつもりだ。

2021年までにクラリアントは、高性能材料ビジネス分野を確立しその他のプラスチック&コーティング事業分野を売却した後の売上高を90億スイスフラン超、EBITDA率約20%、営業キャッシュフロー は12億スイスフラン超になることを見込んでいる。

クラリアントのハリオルフ・コットマン最高経営責任者(CEO)は、「クラリアントの戦略を継続しながらポートフォリオをアップグレードすることで、当グループはより価値の高いスペシャリティ分野へと大幅に舵取りをすることができる。そしてそれは当グループのステークホルダー(利害関係者)すべてにとって大きな価値の創造につながる。」と述べている。

予定されるクラリアントの添加剤および高付加価値マスターバッチ(カラー、高耐熱樹脂、ヘルスケア)とSABICのスペシャリティ事業の一部の統合は、高性能材料(ビジネス分野)と名付けられ、顧客が抱える特定の高性能材料ニーズとソリューションに特化したユニークなサービスの提供者(プロバイダー)となる。

この新しいビジネス分野は、耐熱性、電気特性、光学特性、機械物性において要求の厳しい環境で使用される顧客ごとに特有かつアプリケーション・ノウハウが必要な競争優位性のある高性能熱可塑性プラスチックの製品群やスペシャリティ添加剤およびマスターバッチを、卓越したグローバルのコンパウンディング拠点と組み合わせて提供する。主なアプリケーションには、スマート・エレクトロニクス、ヘルスケア、航空宇宙、自動車、ロボット、添加剤の製造、再生可能エネルギー、eモビリティなどがある。 これらのアプリケーションは、専門的な技術と配合のノウハウを必要とする厳しい顧客の仕様を満たすことが要求される。

高性能材料(ビジネス分野)は、顧客の仕様を満たす優れた技術力で、収益性の高い成長への基盤を築く。この基盤は、コスト・シナジーと業務効率の向上と並行して、実質的な収益性の向上をもたらし、価値創造の鍵となる。 2021年までに、高性能材料(ビジネス分野)の売上高は、2017年試算の30億スイスフランから約40億に、コスト・シナジーを含むEBITDA率は2017年試算の19.4%から24-25%に増加すると見込まれる。

このクラリアントとSABICのビジネス統合は、統合完了から3年間で年間約1億スイスフランの大幅なシナジー効果をもたらすと予想している。同時期に発生する統合費用は8000万スイスフランと見積もる。この統合により、初年度の一株当たり利益(EPS)は大幅に増加するだろう。

予定されるビジネス提携では、クラリアントが過半数の株を保有する。今後数ヶ月に両当事者が下す最終的な評価内容によって、クラリアントはSABICに対し相等の対価を提供する。しかしながら、クラリアントの2019年の純借入金(年金を含む)/ EBITDAレバレッジ率(SABICのスペシャリティ事業を含むが、処分前のクラリアントの現在のポートフォリオ・セットアップに基づく)は2.4倍以内に収まるため、現在の投資適格格付けに影響を受けずにいける見通し。クラリアントとSABICは、今後数ヶ月の間に、それぞれの事業の切り分けを行い、相互のデューデリジェンスを行って、2019年上半期末までに確定した契約書に署名することを目標に交渉を継続する。規制当局の認可次第だが、2020年1月1日付立上げを目指して2019年末までの契約締結を見込んでいる。

その他のプラスチックス&コーティングビジネスの売却

さらに、クラリアントは、新たに立ち上げる高性能材料ビジネス分野に含まれない顔料、標準マスターバッチおよび医療向けスペシャリティ事業を2020年までに売却する予定であることを発表した。 この売却決定は、ビジネス・ポートフォリオをより高いスペシャリティ分野に移行させ、各ビジネスにおける最適なオーナーシップ(所有者)を確保するというクラリアントの強い意志を表している。売却対象の事業は、過去数年間で収益性を大幅に改善していたが、より高い成長とより高い収益性を見込む分野においてイノベーション(技術革新)により差別化を図るという当グループの判断基準に合致しなかった。

クラリアントの戦略的方向性

戦略的レビューの後、クラリアントはまた各ビジネス分野における2021年までの新たな目標を発表した。 利益性の高い成長は、利便性、安全性、持続可能性、エネルギー効率への要求を満たす持続可能なイノベーションと専門的な顧客ソリューションによって推進される。 戦略の更新とその結果として得られる収益の質の向上により、クラリアントは今後EBITDA率の目標を従来の「特別項目控除前」から「特別項目控除後」の数値に変更する。この変更は、2019年以降のクラリアント財務報告書に反映される予定だ。

ケアケミカルズ・ビジネス分野、市場を上回るスピードの成長が継続すると見込んでいる。この成長のさらなる飛躍の鍵は、利便性、再生可能性、およびナチュラル志向への市場の需要の高まりに対応したより革新的で持続可能なソリューションの提供になるだろう。新しい市場分野での参入がまた平均を上回る成長を支えるだろう。パーソナルケア、ホームケア、クロップソリューション、ヘルスケアで構成されているコンシューマーケアは、このビジネスエリアの拡大戦略の主要な推進要因となる。ケア・ケミカルの専門性の高まりとより高度に特定されたソリューションの提供は、成長だけでなく収益性をさらに高めていく。

触媒ビジネス分野におけるクラリアントの目標は、イノベーションリーダーシップと強力なライセンスパートナーシップを維持し、それらを活用して市場を上回る成長率を継続することである。触媒ビジネスでは、高度かつ革新的で顧客特有のニーズに合致した触媒を紹介していくことが、将来の成長の鍵となる。有害物質の削減などの持続可能な解決策により、毒性プロファイルの改善がさらに進んでいる。バイオ燃料・デリバティブビジネスラインは、主に地球温暖化の影響を受けやすいエネルギー源の世界的な調査と、ヨーロッパ、米国、および中国の法的枠組みによって促進される成長加速に貢献する。クラリアントは、ルーマニアの生産工場でのsunliquid®技術およびバイオエタノール販売のライセンスから少なくとも1億スイスフランの売上を生み出すことを見込んでいる。バイオ燃料・デリバティブと顧客特有のニーズに合致した新しい触媒の両ビジネスは、2021年までに触媒ビジネス分野の収益性拡大に大きく貢献すると見込む。

天然資源ビジネス分野では、石油・鉱業サービスについては、一般的需要として動きが勢いを増し、石油市場の回復により業界の見通しが改善すると見込まれている。 技術革新と変化するビジネス環境の変化に応じた差別化されたビジネスの舵取りが、持続可能な強固な成長をもたらす。ファンクショナルミネラルズについては、新しい地域市場に参入し、飼料や農作物関連でのスマートかつ先進的なパッケージング革新などの新たなアプリケーションに移行することで、成長が期待される。両ビジネスの成長が相まって、天然資源の収益性のさらなる向上が見込まれる。

顔料、標準マスターバッチおよび医療スペシャリティを含むその他プラスチック&コーティングビジネス分野、差別化された舵取りで引き続き管理を継続する。顔料と標準マスターバッチはGDPに沿った成長が見込まれるが、医療スペシャリティは、ヘルスケアパッケージの基礎となる最終市場に従ってより急速な成長が期待されている。顔料と標準マスターバッチの収益性は、厳格なコスト管理によりかなりの改善が見込まれ、医療用スペシャリティイノベーションによる収益が見込まれる。

まとめ 

クラリアントの新しい高性能材料ビジネス分野と、ケアケミカルズ、触媒および天然資源ビジネス分野の魅力的な見通しにより、クラリアントグループは強化されたポートフォリオとソリューションの提供が可能になる。これにより、当社グループの潜在的可能性をより十分に発揮し、より高い成長と収益性をより迅速に達成することができるようになる。 その結果、収益の質および営業キャッシュフローの上昇は、当グループが魅力的な配当政策、すなわち毎年スイスフランの絶対配当額を増加または少なくとも維持するという魅力的な配当政策を支えることを可能にする。 クラリアントは、収益性の高い成長と持続可能な未来のための革新的で専門的なソリューションを提供する、献身的で強力なパートナーです。 

電話会議およびウェブ放送情報 

電話会議は、当社ホームページClariant.comまたは以下のリンクWebcast Link よりアクセスが可能なウェブ放送でお聞き頂くことができます。

ウェブ放送の再視聴

ウェブ放送の再視聴は、中央ヨーロッパ夏時間2018年9月18日午後1時(日本時間18時)以降、30日間にわたり、クラリアント社ホームページにて公開されます。

For more details, please download the PDF of the press release.

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