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クラリアント社、厳しい経済環境下にあっても収益性は底堅く推移

  • 継続事業の売上は、現地通貨ベースで6%減の10億1,900万スイスフランに
  • EBITDA利益率は(15.7%に対し)15.4%と底堅く推移し、EBITDAは 1億5,700万スイスフランに
  • 見通し:2020年度の業績は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の パンデミックによる影響を受ける見込み。そのため影響の軽減と キャッシュ創出を重視。

「2020年度第1四半期、クラリアントは同業他社と同じく、未曾有の厳しい経済環境に直面した。しかしながら当四半期の当社のEBITDA利益率は、グループの堅調な事業における魅力的なポートフォリオを反映し、極めて困難かつ不確実な環境下にあっても、収益性は前年度の水準を維持した」とクラリアント執行委員会暫定会長ハリオルフ・コットマンは語った。「当社は今回のパンデミックによる影響の軽減と社員の安全の確保に引き続き全力で取り組んでいく。またクラリアントの変革プログラムも引き続き全力で進めていく」

2020年第1四半期 – 激動の環境下にあって売上は減少するも、EBITDA利益率は底堅く推移

2020年4月30日、ムッテンツ発 - 集中戦略を持った持続可能で革新的なスペシャリティケミカル会社であるクラリアント社は本日、2020年度第1四半期の継続事業の売上が前年同期の11億6,400万スイスフランに対し、10億1,900万スイスフランとなったことを発表した。この数字は現地通貨ベースで6%減に相当し、スイスフラン換算では不利な為替変動により12%減となった。

2020年度第1四半期、暖冬と新型コロナウイルス感染症のパンデミックが発生するなか、グループは需要の減退に直面した。堅調なバランスシートと流動性ポジションを基盤として、今回のパンデミックの影響の軽減に全力で取り組んでいる。クラリアントは引き続き社員の安全を第一に確保すると同時に、事業継続プログラムを実行し、キャッシュ対策を実施している。

地域別では、アジアの売上は中国における新型コロナウイルス感染症の影響にもかかわらず、報告ベースの減少幅は1桁台前半にとどまり、底堅く推移した。中東・アフリカならびに中南米では、現地通貨ベースの売上が最大の伸びを示した。北米の売上が若干の減少となった一方、ヨーロッパでは暖冬に関連した航空ビジネスの大幅な鈍化を受け、かなりの減収となった。

このような厳しい状況にもかかわらず、2020年度第1四半期の天然資源ビジネス分野の売上は、オイル&マイニングサービスビジネスの売上拡大を要因として、現地通貨ベースで2%増となった。ケアケミカルズビジネスの売上は、現地通貨ベースで14%減となった。これは、前年度と比較してかなりの暖冬となったことが一段と大きなマイナスの影響となり、航空ビジネスが大幅に低迷したことによるものである。触媒ビジネスの売上は、2019年度第4四半期への一部製品の販売の前倒し(既報)を一部要因として、現地通貨ベースで6%減となった。

継続事業のEBITDAは、2020年度第1四半期の売上展開による影響を受け、スイスフラン換算で14%減の1億5,700万スイスフランとなった。これは、特にケアケミカルズビジネスにおける航空ビジネスの低迷、ならびに売上減と為替の影響による触媒ビジネスの収益性の悪化によるものである。一方、EBITDA利益率は、迅速かつ効率的なコスト管理策の実施が下支えとなり、前年同期の15.7%に対して15.4%と堅調を維持した。

非継続事業

2020年度第1四半期の非継続事業(マスターバッチおよび顔料)の売上は、現地通貨ベースで6%減、スイスフラン換算で12%減となった。一方、2019年10月に売却したヘルスケア用包装材ビジネスの売上(2019年度第1四半期以降)を除く既存事業の比較(LFL)ベースでは、本業の売上(現地通貨ベース)は引き続き横ばいとなった。

EBITDAは、ヘルスケア用包装材ビジネスの売却と顔料ビジネスの効率性プログラムに関する一時的費用、ならびに非継続事業のカーブアウト関連費用を一部要因として、絶対ベースで減少した。したがって基礎的収益性(実績)は、良好な利益率と効果的なコスト管理を要因として上昇した。

見通し‐ポートフォリオに重点を置くことにより、中期的には市場平均を上回る成長と収益性の改善、キャッシュ創出の拡大を実現

クラリアントは集中戦略を持った持続可能で革新的なスペシャリティケミカル会社として、イノベーションとサスティナビリティを通じて市場平均を上回る成長を達成し、収益性の改善を実現することを目標としている。グループでは、2019年度のヘルスケア用包装材ビジネスの売却、ならびにマスターバッチビジネスの売却(発表済)と顔料ビジネスの売却計画を通じ、ポートフォリオの大規模な再構築を進めている。

2020年度の見通しについて、クラリアントでは新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、売上と収益性にマイナスの影響が生じると予想している。グループは、社員の安全と地域社会の支援に重点的に取り組む危機タスクフォースを速やかに設置し、事業の継続性とキャッシュ創出を確保している。2020年度第2四半期には、新型コロナウイルス感染症のパンデミックによる影響がさらに強まると予想される。クラリアントは底堅い業績を達成し、変革プログラムを継続するべく、さまざまなシナリオに備えている。中期的には、クラリアントは3本柱と価値の高いスペシャリティポートフォリオへの重点的な取り組みを通じ、継続事業において市場平均を上回る成長と収益性の改善、キャッシュ創出の拡大を実現する見通しである。

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