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クラリアント社、2021年度第4四半期に堅調な成長を示し、2021年度に記録的な収益性を達成

上場規程(LR)第53条に基づく臨時発表
2021年度第4四半期/通期

 

  • 独立調査完了 –2020年度通期(修正再表示済)および2021年度通期(監査済)決算
  • 2021年度第4四半期:継続事業の売上は、堅実な価格設定と販売数量の拡大を受け、現地通貨ベースで23%増の12億4,200万スイスフランに
  • 2021年度第4四半期:EBITDA利益率は、営業レバレッジの改善と堅実な価格設定の継続に下支えされ、16.1%から16.3%に上昇。その結果、原材料、エネルギー、物流コストの継続的な上昇による影響を軽減
  • 2021年度通期:継続事業の売上は、現地通貨ベースで15%増の43億7,200万スイスフランに
  • 2021年度通期:EBITDA利益率は、順調な需要環境に下支えされ、15.5%から16.2%に上昇。1999年以降で最高のEBITDA利益率を記録
  • 2021年度通期:当グループ全体の純利益は、3億7,300万スイスフランに
  • 2021年度通期:成長に伴う正味運転資本の増加と事業再編によるキャッシュアウトにもかかわらず、営業キャッシュフローは3億6,300万スイスフランと潤沢
  • 2022年6月24日に開催の年次株主総会において、1株あたり0.40スイスフランの配当を提案
  • 2022年度の見通し:当グループは厳しい地政学的環境においてグループレベルでのEBITDA利益率の前年比での改善を目指し、現地通貨ベースでの堅調な成長を見込む

「クラリアントは独立調査を完了するとともに、本日、2021年度通期の監査済み財務諸表を発表した。2021年度には、本業による売上成長が著しく拡大し、収益性が新型コロナウィルス(COVID-19)パンデミック以前の2019年の水準を十分に上回る記録的な水準に達したことを謹んで報告する。当社は原材料コスト、エネルギーコスト、物流コストの前例のない高騰によって生じた難題を無事に克服することができた。今回の業績は、価値の高い当グループのスペシャリティポートフォリオの魅力が存分に反映されたものであり、徹底的なコスト管理と業績改善プログラムの継続的な遂行による効果を明確に証明するものである」と、クラリアント最高経営責任者コンラッド・カイザーは語った。「2022年度、当社は新たな目標である「人々と地球をつなぐ広範な化学(Greater Chemistry – between people and planet)」を指針として、収益性の高い成長の実現を目指したクラリアントの戦略を引き続き遂行する。この機会に、全社員の献身とハードワークに謝意を表したい。その献身とハードワークは、上記の2021年度の好業績、ならびにお客様とサプライヤーがクラリアントに寄せる信頼に反映されている」
 

2021年度第4四半期 – 堅調な成長と収益性の拡大

2022年5月19日、ムッテンツ発

集中戦略を持った持続可能で革新的なスペシャリティケミカル会社であるクラリアントは本日、2021年度第4四半期および2021年度通期(監査済み)業績について発表した。独立調査を受け、2020年度通期および四半期決算が修正再表示されたため、それに応じて2021年度の各四半期の業績が訂正された。2020年度年次財務諸表の修正再表示の結果、継続事業のEBITDAが1,900万スイスフラン増加し、純利益が1,400万スイスフラン増加した。第4四半期の継続事業の売上は、前年同期の10億2,200万スイスフランに対し、12億4,200万スイスフランとなった。この額は、現地通貨ベースで23%増、スイスフラン換算で22%増に相当する。継続的なコスト上昇に対処した価格調整(14%)と販売数量の伸び(9%)の双方が、それぞれプラスの影響をグループにもたらした。ケアケミカルズビジネス分野と天然資源ビジネス分野の売上は堅調な伸びを示し、触媒ビジネス分野で予想された展開を十二分に埋め合わせた。

2021年第4四半期には、需要の回復とサプライチェーンにおける供給不足の双方を反映し、全ての地域が売上の伸びに寄与した。ヨーロッパの売上は、ケアケミカルズビジネス分野の堅調な伸びに下支えされ、現地通貨ベースで25%増の高い成長を示した。アジア太平洋の売上は中国の17%の伸びに牽引されて12%増となった一方、北米は17%増であった。中南米と最も小さな地域である中東・アフリカの売上は、全てのビジネス分野が下支え要因となり、それぞれ30%増と76%増となった。

2021年度第4四半期のケアケミカルズビジネス分野の売上は、現地通貨ベースで39%増となった。その下支え要因としては、産業関連ビジネス、コンシューマーケアビジネス、農業関連ビジネス、ならびに特に航空関連ビジネスにおける本業による2桁台の伸びに加え、過半数の株式取得によるClariant IGL Specialty Chemicals(CISC)の連結、売上の寄与が予想を上回ったBeracaの残存株式の取得による成果があげられる。触媒ビジネス分野の売上は、現地通貨ベースで横ばいを維持した。これは主に、合成ガス触媒、スペシャリティ触媒、排ガス制御触媒の伸びが石油化学触媒の部分的な低迷をおおむね相殺したことによるものである。天然資源ビジネス分野の売上は、3つの全てのビジネスユニット、特に添加剤ビジネスユニットに起因する成長により、現地通貨ベースで25%増と目覚ましい伸びを示した。

第4四半期の継続事業のEBITDAは、2億300万スイスフランに増加した。この数字は、前年同期に報告した利益率の16.1%をわずかに上回る16.3%に相当する。
この展開を下支えしたのは、2021年度第4四半期における売上増や営業レベレッジの改善、原材料価格の上昇をおおむね相殺した価格設定方式、1,300万スイスフランの追加的なコスト削減に寄与したクラリアントの業績改善プログラム(効率性プログラムを含む)の継続的な実施である。絶対ベースの利益は、為替によるマイナスの影響を受けたにもかかわらず、2019年度第4四半期に創出したパンデミック以前の高水準である2億800万スイスフランにほぼ匹敵している。

2021年度通期 – スペシャリティケミカル分野のポートフォリオの売上と収益性がさらに改善

2021年度通期の継続事業の売上は、2020年度通期の38億6,000万スイスフランに対し、43億7,200万スイスフランであった。この額は、現地通貨ベースで15%増、スイスフラン換算で13%増に相当する。価格設定(8%)と販売数量の伸び(7%)の双方がグループにプラスの影響をもたらした。

2021年度通期では、ほぼ全ての地域の売上が増加した。ヨーロッパと中東/アフリカ、アジア太平洋(中国を含む)、中南米では、売上の伸び幅が16~20%となり、特に堅調な展開となった。北米の売上ギャップが引き続き縮小し、同地域はオイル&マイニングサービスビジネスの継続的な回復を要因として前年比で横ばいで今期を終了した。

ケアケミカルズビジネス分野の2021年度通期の売上は、産業関連ビジネスとコンシューマーケアビジネス双方で本業の売上が2桁台の伸びを示し、現地通貨ベースで22%増となった。触媒ビジネス分野の売上は、合成ガス触媒とスペシャリティ触媒、排ガス制御触媒の需要に下支えされ、現地通貨ベースで5%増となった。天然資源ビジネス分野では、添加剤ビジネスを中心として、オイル&マイニングサービスビジネス、ファンクショナルミネラルズビジネスの全てのビジネスユニットが売上に寄与し、現地通貨ベースで14%増となった

2021年度通期の継続事業のEBITDAは、グループの収益性が改善した結果、7億800万スイスフランに増加した。この背景には著しい売上の伸びや営業レバレッジの改善に加え、原材料価格の上昇(約21%)をおおむね相殺した価格設定方式や、追加的コスト削減(4,100万スイスフラン)を実現した業績改善プログラムの遂行などがある。クラリアントは2021年度通期にわたり、付加価値税(VAT)関連の税額控除(正味3,300万スイスフラン)を認識した。この額は、主に業績改善プログラムに関連する特別費用により相殺された。EBITDA利益率は、ケアケミカルズビジネス分野と天然資源ビジネス分野における収益性の改善、ならびにグループ全体における徹底的なコスト管理の継続を要因として、前年の15.5%から16.2%に上昇した。

2021年度のグループ全体の純利益は、前年の8億2,500万スイスフラン(マスターバッチビジネスの売却益を除くと1億200万フラン)に対し、3億7,300万スイスフランとなった。2021年度の純利益は、継続事業の堅調な業績とそれに対応する利益率の改善によるプラスの影響を受けた。2020年のマスターバッチビジネスの売却益による7億2,300万スイスフランと欧州委員会による罰金引当金の一部戻入れによる5000万スイスフランが、極めて大きなプラスの影響をもたらした。

グループ全体の営業キャッシュフローは、成長に伴う資金流出により正味運転資本が増加(2億2,100万スイスフラン)したにもかかわらず、売上の著しい増加やサプライチェーンの不確実性を背景に、前年の3億6,900万スイスフランを若干下回る3億6,300万スイスフランに留まった。また事業再編による3,800万スイスフランの現金支払も、キャッシュフローの動向にマイナスの影響を与えた。

グループ全体の純負債は、2020年末に計上した10億4,000万スイスフランに対し、15億3,500万スイスフランに増加した。この展開は、成長に伴う運転資本の増加、設備や工場、機器、ならびに買収への投資額の拡大によるものである。

取締役会は、2021年度の業績が堅調であったことから、1株あたり0.40スイスフランの普通配当金の分配を2022年6月24日に開催される年次株主総会(AGM)に提案する。この配当金は、継続事業の1株あたり利益(EPS:0.81スイスフラン)の魅力的な配当性向(49%)を意味し、額面金額の切り下げによる減資を通じて提案するものである。

取締役会は、Günter von Au会長の再選を提案する。取締役会のメンバーのうち、Abdullah Mohammed Alissa、Nader Ibrahim Alwehibi、Calum MacLeanについては、2022年度年次株主総会における再選に立候補しない意向である。取締役会は、上記3名のクラリアントに対する貢献に謝意を表するとともに、Ahmed Mohamed Alumar(サウジアラビア市民)、Roberto César Gualdoni(ドイツおよびイタリア市民)、Naveena Shastri(米国市民)の選出を提案する。

非継続事業

2021年度第4四半期の顔料ビジネスユニットの売上は、現地通貨ベースで21%増、スイスフラン換算で20%増となった。2021年度通期の非継続事業における顔料ビジネスユニットの既存事業の比較ベース(2020年度上半期のマスターバッチの売上を除く)での売上は、経済環境の改善を要因として、現地通貨ベースで15%増、スイスフラン換算で14%増となった。

2021年度第4四半期の非継続事業のEBITDA利益率は、顔料ビジネスユニットにおける販売レベルの上昇とそれに伴う営業レバレッジの改善、効率性プログラムの遂行、ならびに他の非継続事業による影響を要因として、8.8%に上昇した。

2021年度通期の非継続事業のEBITDA利益率は、12.5%であった。

見通し – 2022年度通期

クラリアントは、サステナビリティとイノベーションを通じて、市場平均を上回る成長と収益性改善の達成を目指す。当グループは、2019年のヘルスケア用包装材ビジネスの売却と2020年のマスターバッチビジネスの売却、2022年1月の顔料ビジネスの売却を通じ、大規模なポートフォリオ再編プログラムを完了した。クラリアントは現在、真のスペシャリティケミカル会社として、収益性の高い成長(年率平均で4~6%)とグループのEBITDA利益率(19~21%)、フリーキャッシュフロー転換率(約40%)の実現に向けた2025年の野心的な目標を正式に発表している。

クラリアントは2022年度第1四半期について、成長環境が正常化する一方で、ケアケミカルズビジネス分野と天然資源ビジネス分野の事業拡大が下支え要因となり、前年同期比の現地通貨ベースで堅調な売上成長を引き続き実現すると予想している。またクラリアントは、販売数量の伸び、価格調整措置の継続および徹底的なコスト管理を通じて、原材料費や物流費、人件費、エネルギーコストの継続的な上昇による影響を軽減することにより、2022年度第1四半期の利益率を前年同期(訂正済み利益率)と同水準に維持することを目指している。

2022年度通期についても、2022年度上半期の特に堅調な業績に後押しされて、現地通貨ベースで堅調に成長すると予想する。現在、地政学的紛争とロシアにおける事業停止、中国におけるCOVID-19の再流行により不確実性が高まっていることから、今年度下半期にはグローバル経済の成長と消費者需要に影響が生じると予想される。クラリアントは、原材料費やエネルギーコスト、物流費を巡るインフレ圧力の上昇が生じやすい環境と、サプライチェーンに関する課題が2022年下半期も継続すると予想している。クラリアントは、全般的に厳しさが増す経済環境において、販売数量の堅調な伸び、徹底的なコスト管理の継続、価格調整を通じ、グループレベルでのEBITDA利益率の前年比での改善を目指している。

クラリアントは、2022年6月2日に「2021年度総合報告書」を、2022年6月15日には2022年度第1四半期決算を発表する予定である。2022年6月24日には、バーチャルによる年次株主総会の開催を予定している。

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