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クラリアント社、2022年度上半期における堅調な売上の伸長と記録的なEBITDA利益率を報告

上場規程(LR)第53条に基づく臨時発表

  • クラリアント社、2022年度上半期における堅調な売上の伸長と記録的なEBITDA利益率を報告
  • 2022年度第2四半期の継続事業の売上は、堅実な価格設定と販売数量の増加が下支えし、現地通貨ベースで29%増の13億100万スイスフランに
  • 2022年度第2四半期のEBITDA利益率は、堅調な売上の伸長による営業レバレッジに下支えされ、15.8%から16.6%に上昇し、原材料コストとエネルギーコスト、物流コストの高騰を完全に相殺
  • 2022年度上半期の継続事業の売上は、現地通貨ベースで29%増の25億6,300万スイスフランに
  • 2022年度上半期のEBITDA利益率は、16.5%から17.0%に上昇し、上半期のEBITDA利益率としては過去最高を記録
  • 2022年度通期の見通し:当グループは厳しい地政学的環境においてグループレベルでのEBITDA利益率の前年比での改善を目指し、売上において現地通貨ベースで約50億スイスフランの堅調な成長を見込む 

「クラリアントは2022年上半期を通じ、売上と収益性が引き続き大幅に拡大した。その要因は、堅実な価格設定と販売数量の伸びが、原材料コストとエネルギーコスト、物流コストの高騰を完全に埋め合わせたことにある。当社では、新たな経営モデルを通じて組織構造とリーダーシップ構造を簡素化し、クラリアントの目的主導型成長戦略(パーパス)と企業文化の変革のさらなる推進を後押ししている。短期的にはマクロ経済に大幅な不透明感が生じているものの、当社は2022年度通期のガイダンスを確認するとともに、2022年度下半期には営業キャッシュフローの創出に進展が見られると予想している」と、クラリアント最高経営責任者コンラッド・カイザーは語った。 

2022年度第2四半期 – 堅調な売上の伸長および収益性の改善

2022年7月28日、ムッテンツ発

集中戦略を持った持続可能で革新的なスペシャリティケミカル企業であるクラリアントは本日、2022年度第2四半期と上半期の業績を発表した。2022年度第2四半期の継続事業の売上は、前年同期の10億3,200万スイスフランに対し、13億100万スイスフランとなった。この額は現地通貨ベースで29%増(そのうち、本業による売上の伸びが25%)、スイスフラン換算で26%増に相当する。価格調整と販売数量の伸びの双方が、5四半期連続でグループの売上にプラスの影響(それぞれ20%と9%)をもたらした。一方、為替による影響はマイナス(-3%)であった。特にケアケミカルズビジネス分野と天然資源ビジネス分野の堅調な売上の伸長が、触媒ビジネス分野の伸長を上回った。

2022年度第2四半期は、全ての地域で売上が大幅に拡大した。北米の売上は、3つのビジネス分野全ての伸長に下支えされ、40%増となった。次いで中南米が売上を伸ばし、北米に迫る39%増となった。ヨーロッパでは、ケアケミカルズビジネス分野の堅調な成長が原動力となり、現地通貨ベースで29%増となった。アジア太平洋は22%増となった。これは触媒ビジネス分野を中心とする中国での売上伸長(25%)に後押しされたものである。中東・アフリカの売上も14%増となった。
 
2022年度第2四半期のケアケミカルズビジネス分野の売上は、現地通貨ベースで46%増となった。コンシューマーケアビジネスと産業関連ビジネス、特に農業関連ビジネスとパーソナルケア、ホームケア、コーティングビジネスにおける2桁台の伸びが、この成長を牽引した。触媒ビジネス分野の売上は、スペシャリティ触媒と排ガス制御触媒ビジネスの伸びが主因となり、現地通貨ベースで8%増となった。天然資源ビジネス分野の売上は、3つの全てのビジネスユニット、特に添加剤ビジネスユニットに起因する成長により、現地通貨ベースで24%増となった。

継続事業のEBITDAは、2億1,600万スイスフランに増加した。この数字は、前年同期に報告した15.8%を明らかに上回る16.6%に相当する。原材料価格の上昇(約36%)、サプライチェーンの制約、エネルギーや物流コストの上昇を完全に相殺した価格設定が、この改善を牽引した。さらに、売上増による営業レバレッジとコスト削減(効率性プログラムによる400万スイスフランの削減)も、利益率の上昇にプラスに寄与した。絶対ベースのEBITDAは33%増となり、パンデミック以前の2019年度第2四半期に報告した実質的な水準である1億4,900万スイスフラン(利益率14.0%)を上回った。

2022年度上半期 – スペシャリティケミカルポートフォリオと価格調整、コスト管理により、収益性がさらに改善

2022年度上半期の継続事業の売上は、前年同期の20億3,400万スイスフランに対し、25億6,300万スイスフランとなった。この額は、現地通貨ベースで29%増(そのうち、本業による売上の伸びが25%)、スイスフラン換算では26%増に相当する。価格調整と販売数量の成長の双方が、グループの売上にプラスの影響(それぞれ18%と11%)をもたらした。一方、為替による影響はマイナス(-3%)であった。

2022年度上半期の売上は、全ての地域において現地通貨ベースで20%を上回る伸びを示した。北米では、特に2021年度第1四半期のオイルサービスにおける厳しい環境と気象要因による事業の一時停止に直面した前年同期の比較ベースの低さを一部要因として、とりわけ堅調な伸びとなった。

2022年度上半期のケアケミカルズビジネス分野の売上は、主なビジネスが全て2桁台の売上伸長を示したことから、現地通貨ベースで45%増となった。触媒ビジネス分野の売上は、スペシャリティ触媒と排ガス制御触媒ビジネスに牽引され、現地通貨ベースで4%増となった。天然資源ビジネス分野の売上は、オイル&マイニングサービス、ファンクショナルミネラルズビジネス、また特に堅調であった添加剤ビジネスの全てのビジネスユニットが寄与し、現地通貨ベースで27%増となった。

継続事業のEBITDAは、明確な売上増を背景としてグループの収益性が改善したことから、30%増の4億3,600万スイスフランとなった。2022年度上半期は価格設定が引き続き功を奏し、原材料価格の高騰(約36%)を相殺したほか、業績改善プログラムの遂行により、新たに800万スイスフランのコストを削減した。EBITDA利益率は、前年同期の16.5%から過去最高の17.0%に上昇した。この要因としては、グループ全般におけるコスト管理の継続と、ケアケミカルズビジネス分野と天然資源ビジネス分野における大幅な収益性の改善により触媒ビジネス分野の低迷が十二分に相殺されたことが挙げられる。
2022年度上半期のグループの純利益は、前年同期の1億5,700万スイスフランに対し、3億8,600万スイスフランとなった。純利益を押し上げた要因としては、顔料ビジネスの売却益と継続事業の堅調な業績、それに伴う利益率の改善があげられる。 

グループ全体の営業キャッシュフローは例年、上半期に減少するものではあるが、前年同期の1,500万スイスフランから-1,700万スイスフランに減少した。これは市場の需要増加への対応と原材料価格による影響への対策としての在庫の積み増し、ならびに物流チェーンに関する不安定な状況と原材料の入手に関連する不透明感に主に起因するものである。クラリアントでは、通常の季節的影響に加え、積極的な運転資本の管理が、今年度下半期のプラスの展開を下支えすると予想している。

グループ全体の純負債は、2021年末に計上した15億3,500万スイスフランに対し、9億3,100万スイスフランに減少した。これは、2022年度第1四半期の顔料ビジネス売却で得た利益による流動金融負債と非流動金融負債の大幅な減少に概ね起因している。 

非継続事業

2022年1月3日、クラリアントの顔料ビジネスは、ホイバッハグループとSKキャピタルパートナーズで構成される合弁企業に売却された。 

2022年1月3日に顔料ビジネスは売却済みであることから、2022年度上半期の売上には計上されていない。同ビジネスの前年同期の売上は4億4,900万スイスフランであった。2022年度の非継続事業からの純利益は、顔料ビジネス売却による利益を主な要因として、前年同期の5,200万スイスフランから1億9,700万スイスフランに増加した。 

ESGに関する最新情報 – サステナビリティを主導

クラリアントでは、全ての業務における安全性とサステナビリティの確保に取り組んでいる。当グループでは、気候変動への対策、安全で持続可能な化学の創造、循環性の強化、持続可能なバイオエコノミーの育成、廃棄物の最小化、汚染の解消、これらの社会的価値の創出を中心とする取り組みを行っている。これには社員の育成、ならびにクラリアントが事業を営む地域社会におけるサステナビリティの推進が含まれている。特に気候変動対策は、クラリアントと多くのステークホルダーにとって喫緊の課題となっている。したがって、当社の温室効果ガス(GHG)排出量を削減するとともに、顧客が各々の排出量を抑えることを可能にするソリューションを提供することに特に重点を置いている。クラリアントは、科学に基づく気候目標の達成に向け、独自の2030年ロードマップを引き続き遂行する。クラリアントでは2019年から2030年までの間に、スコープ1とスコープ2の温室効果ガス排出量を絶対ベースで40%削減し、購入品・サービスによるスコープ3の温室効果ガス排出量を絶対ベースで14%削減する目標を掲げている。クラリアントは科学に基づく目標と同時に、自社事業における主な環境パラメータに関する集中的な削減目標も策定している。当グループは一段と組織レジリエンスの高い企業となるべく、その道のりを順調に歩んでいる。また事業のフットプリントはエネルギー源の(ごく最近ではタラゴナ(スペイン)、ホイフェルト(ドイツ)、ボンサパル(インド)当社施設における再生可能エネルギーへの投資を通じて引き続き改善している。クラリアントの2030年度目標達成の可否は、エネルギー移行とエネルギー効率性への対策にかかっている。

クラリアントの顧客においては、製品のライフサイクル全体に関連するGHG排出量を求めることの重要性がさらに増している。6月、クラリアントは独自の製品カーボンフットプリント(PCF)計算ツール「CliMate」の発売を発表した。それにより当グループはISO 14067規格に基づき、厳選した製品カーボンフットプリント計算を提供することが可能となる。 

6月には、ポダリ(ルーマニア)のクラリアントsunliquid®生産工場において、第2世代バイオエタノールの生産を無事に開始したという重要な出来事もあった。大手グローバルエネルギー企業であるシェル社との間に、複数年の全量買取契約を締結した。クラリアントのポダリ工場では、周囲の農村地域に新たな雇用と事業機会を生み出し、経済成長の可能性をもたらしている。同工場で生産するセルロース系エタノールは、燃料ブレンド用のドロップインソリューションとして利用可能である他、川下産業における持続可能な航空燃料やバイオ系化学品に適した応用機会を新たに生み出すものとなる。

見通し – 2022年度通期 
クラリアントは、サステナビリティとイノベーションを通じて、市場平均を上回る成長と収益性改善の達成を目指す。当グループは、2019年のヘルスケア用包装材ビジネスの売却と2020年のマスターバッチビジネスの売却、2022年1月の顔料ビジネスの売却を通じ、大規模なポートフォリオ再編プログラムを完了した。真のスペシャリティケミカル会社であるクラリアントは、収益性の高い成長(年率平均で4~6%)とグループのEBITDA利益率(19~21%)、フリーキャッシュフロー転換率(約40%)の実現に向けた2025年の野心的な目標を正式に発表している。

クラリアントは2022年度第3四半期の売上について、ケアケミカルズビジネス分野と天然資源ビジネス分野が引き続き好調を維持する一方、全てのビジネス分野における事業拡大が下支え要因となり、前年同期比の現地通貨ベースで堅調な売上の伸長を引き続き実現すると予想している。クラリアントは2022年度第3四半期の利益率について、原材料コストと物流コスト、とりわけエネルギーコストの継続した上昇に対応するため、販売数量の増加と継続的な価格調整措置、コスト管理を通じて、前年同期(修正再表示済み)比での若干の改善を目指している。

2022年通期について、2022年度上半期の堅調な業績に後押しされて、グループの売上が現地通貨ベースで堅調に拡大し、約50億スイスフランに達すると予想している。現在、地政学的紛争とロシアとの取引停止、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の再流行により不確実性が高まっていることから、2022年度下半期にはグローバル経済の成長と消費者需要に引き続き影響が生じると予想される。

クラリアントは、原材料コストやエネルギーコスト、物流コストを巡るインフレ圧力の上昇が生じやすい環境と、サプライチェーンに関する課題が継続すると予想している。ただし、クラリアントでは、厳しさを増す経済環境にもかかわらず、価格調整と継続的なコスト管理の遂行による底堅い収益成長を通じ、グループレベルのEBITDA利益率を前年比で改善することを目指している。

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