アンモニアを水素に変換するアンモニアクラッキング触媒

アンモニアを水素に再変換するアンモニアクラッキング工程は、港に近い大規模な集中型プラントで、あるいは市街地などの小規模分散型プラントで行われます。集中型および分散型アンモニアクラッキングは、意図する使用場所に依ってそれぞれの利点があります。

小規模アンモニアクラッキング

分散型設備は、HyProGen 850 DCARBなどのルテニウム触媒を使った毎時数百キログラム程度のアンモニアを処理する小規模工程に適しており、燃料電池などの用途に高純度水素を生成します。車両に水素を供給する給油所の近くに設けるのが最適です。

大規模なアンモニアクラッキング

大規模な工程、例えばエネルギー供給網に水素を送るために1日に1,000トン以上のアンモニアを処理する場合、主要な工業用プラントが望ましいのは明らかです。そのようなプラントを建設し、HyProGen 820, 821および830 DCARBといった実績のあるニッケル触媒を使用して、自治体や鉄鋼、セメント、化学関連企業など産業消費者のニーズに応えることが可能です。

これらの大型プラントは、ほとんどの場合、プラントの効率を最大限に保つために2つのタイプの反応器を備えています。

• 触媒には高活性が必要であり小サイズとなりうるが、機械的安定である必要性は低い。
• 高活性金属を含む全粒子触媒
• 圧力20〜40バール / 最高温度650°C

クラリアントの断熱型反応器用触媒

HyProGen 820 DCARB：画期的な処方により熱安定性が向上し、断熱型反応器の入口温度の引上げが可能
HyProGen 821 DCARB：断熱型反応器の底層用に最適化された低温アプリケーション用の高活性ニッケル系触媒

• 水蒸気改質と同様の設計
• 触媒には高い機械的安定性と低い圧力損失が必要です。
• 活性金属コーティング／担体支持
• 圧力20〜40バール / 最高温度700°C

クラリアントのチューブ式加熱型反応器用触媒

HyProGen 830 DCARB：高温のアプリケーション用に設計された高活性かつ機械的に頑丈なニッケル系触媒です。